スキャンスピーク 10F/8422-03の雑感その2

このユニットのコーン裏のフレームはよく考えられた形状になっていると思います。

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フレームがプラスチックであっても〝磁気回路を支える〟
という役目としては十分な強度があり、内面反射を最小限に抑えてあります。
ただ〝エンクロージャに密閉させる〟という点では前回話題にしたように問題点が残るようです。

深いフレームでボイスコイルボビンを長めにつくることで、背面の空間は広くなりますし、
背面の抜けを良くすることは、そのまま表の音も良くなるわけです。
このボビンが長いと、高域が減衰する原因にもなるので、
このユニットは伝播速度のよい金属をボビンに使っているようです。

注意すべきは、この背面の音の抜け方で、背面と言うよりも、側面方向に音が抜けるのが基本で、
バッフル裏のテーパー処理は大切なポイントだと思います。

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実際stereo誌の37P、特性図の上の解説に
『スピーカーエッジの後背面には空間を保つようにしてください』
と忠告してあります。
わざわざそう書いてあるということは、とても重要なことなんだと思います。

当たり前とは云え、厚みのあるバッフルにマウントするときは要注意ですね。
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スキャンスピーク 10F/8422-03の雑感その1

実は試聴開始時には、いろいろとトラブルがありました。
ボイスコイルに何かゴミが入ったようで、片チャンネルにノイズが出て、
それを取り除くのに大変でした。
もう一組買おうと思ったほどです。
薄いゲージを抜き差ししながら、掃除機で吸って何とか取り除けましたが、
ダンパー下や磁気回路背穴など危険な箇所が多いので、
注意しないといけませんね。

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マウントするときにも十分に注意しないと、
このプラスチックフレームは空気漏れを起こします。
私の場合、最初は僅かな隙間が出来て、その隙間から膨大に音漏れがしました。
見た目では解らなかったのですが、
バッフルに指を当てたとき、涼しく感じたので気がつきました。

このフレームは内側がえぐれた、音漏れしやすい構造になっています。
バッフルに密着させるには、取り付けネジで盛り上がってしまうネジ穴周りの盛り上がりを
丁寧に削り取るという基本に帰ることです。

さらに念のために、細いパッキング(薄いパッキングではない)を
えぐれた内側部分だけに使用すると良いでしょう。
普通の形のパッキングではフレームが曲がってしまいますから要注意です。

私の場合、梱包用シートを細く切って、
フレーム裏、ネジ穴周りの厚い部分以外に貼り付けることで空気漏れを防ぐことが出来ました。

フレームを押してみて、僅かでも動くようなら、
確実に音漏れがしていて、変な音になっているはずです。
そういった意味では、初心者向きとは云えないユニットですね。

スキャンスピークBHの試聴

今回の新作を制作中に不思議なことがありました。
一昨年のF社コンテスト入賞作品である『アスナロ』が部屋を出て行きました。
親戚から試聴したいとの連絡があり、手放すのを承知で貸し出したところ、
随分気に入って貰ったようで、そのまま買い取りとなりました。
まるで自分から出ていったかのようなアスナロ君です。
大きなJBLの隣に置いて貰っています…しっかり可愛がって貰いなさい。

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さて、その空いた両脇スペースにすっぽりと収まった新作がスキャンスピークBH(RF295)です。

じっくり聴いてみると、アスナロが出ていった訳が分かります。
佇まいや音のバランスが似ていて、しかも音質はアスナロを超えています。

もともとFEの音とは根本的に違っていますが、
その情報量の多さと低歪みの透明感は、とてもおまけユニットとは思えません。
ボーカルの定位はFEも素晴らしいのですが、
このスキャンスピークは3D的に音象が決まります。
ボーカルの方向が決まるだけではなく、
その奥行きの位置がぴたっと決まります。

この感覚は試聴では珍しく、音量を上げても崩れる感じはありません。
むしろ静寂感があり、ヒステリックとは無縁の世界です。

圧倒的な情報量なのに、ダイナミックレンジも大きい。
つまり、小さな音から大きな音までの音楽的変化量が大きく、
低域の衝撃波もすごい。
これはBHとしての利点でしょうが、
久しぶりの前面大開口の成せる技だと感じました。

部屋から出て玄関から音を聴いてもバランスは変わらず、
当初の目標だった『浸透力』はクリアーできました。

問題は低域の125Hz辺りピークで、ソフトによっては出過ぎてしまいます。
これはホーンとのクロスオーバー付近なので、
空気室拡大の方法でないと解決しません。
難題です。

スキャンスピークBH完成?

新作もいよいよ最終仕上げです。

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今回のターミナルは、専用の板で作りました。
写真のように裏に溝を掘り、ケーブルを這わせています。
スロートとは別にケーブルを引き出しているので、ターミナル交換もやりやすいと思ってのことです。

対策したスキャンスピークのユニットも正式に結線しました。

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さて試聴です。
低域端は31.5 Hzから実用レスポンスがあり、125 Hzに少し山を感じますが、
その他は中域と同じレベルで繋がっていく感じです。
全体では低域寄りのバランスですが、中・高域の邪魔をするような癖ではないのが幸いです。
高域は爽やかに良く伸びた印象です。
一番驚いたのは、中域を中心とした圧倒的な情報量です。
何を聴いてもスローテンポに聞こえてきます。
この音はFEとは全く違う音でした。
しばらく時間を掛けて試聴していきます。

塗装は何処まで仕上げるか

連日暑いのと、突発する豪雨のため、思うように塗装が進んでいません。
最大の失敗は、殆ど下地なしで塗装を始めたことです。
あまりの暑さで、面倒臭くなってしまい、目立つひび割れだけをパテで修正して、
そのままツヤ消しブラックをシューシュー吹きかけまくりました。
雨上がりは特に蚊が多くて、それから逃れるために、
立てたスピーカーの周りをくるくると歩き回りながらの塗装です。
しかし7本かけても一向に綺麗になりません。
当たり前ですね。
コンパネに下地処理もせず、ろくにやすりも掛けずにスプレーしても綺麗にはならないのは当たり前です。
分かっているのに「まぁいいか…」っと暑さのせいにしてはいけません。

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結局この時点で改めてウッドパテで処理を始めました。
いつもの2倍スプレーの本数がかかりますが、1本198円はありがたいですね。
木目の細かいひび割れに擦り込むようにウッドパテを詰めていくのですが、
生の木肌とは違って、塗装の上に施すパテはごく少量になり、乾きは速いです。
最後は素手で塗り込んでいました。
しばらくして紙やすりで整えて行きますが、完全に木目を消すのは大変なので、
程々にして木の質感を残しておこうと思います(やっぱり妥協します)。
サイズが大きいと大変ですね。

スキャンスピークBH用サイドボード

前回の作品でも悩んだサイドボードですが、
探し回ってみても良いものが見つかりませんでした。
もちろん高級板材を本気で探せば、この地方でも手に入るのですが、
安価に作るという掟は崩したくありません。
高級なものは使わないという意味ではなく、高級品が安く手に入ればそれで良いわけですが…。
少し情熱的な色(笑)と思い、赤っぽい方向の木目を探しあぐねて、ふと10年前に入手した2.5mm合板の端材を思い出しました。

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子供用の画板を切り出した余りで、薄いのに随分丈夫なものです。
見たことのない外材で、ラワンよりもキメが細かく、堅く、赤・黄・茶色が入り交じった不思議な色をしていますが、写真でわかるでしょうか。
これを突き板代わりにコンパネに貼り付けてみました。
そのままではラワンに見えるので、木口を水性ステイン(オーク)で着色しています。
表はオスモのクリアーを軽く塗っただけですが、どうでしょう?
やっぱりラワンに見えるかなぁ…。

スキャンスピークのイメージ色は…

やっぱり黒が無難かなぁ…と
ワンパターンのツヤ消しブラックのアクリルスプレーで仕上げます。

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久しぶりの大型スピーカーなので、
塗装が大変だろうと思っていたのですが、今日はとっても良い天気。
乾く乾く、どんどん乾いてく。
真っ昼間から蚊が沢山いる裏庭で、蚊取り線香を焚きながらの作業ですが、
スプレー缶1本を一気に掛けまくっても30分後には乾いています。
冬場に比べると、4倍速で乾いて楽ですね。
でもこれ、塗面強度は大丈夫なんだろうか…。

スキャンスピークBH用高速スロート?

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写真の四角い穴は4つのスロートからの波動を1つにまとめる第2スロートです。
波動がぶつかり合わないように交通整理をする羽根をアルミ板で作りました。
これを付けることで、無駄な渦を作らずに高速で流れることを期待しています。

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四角い第2スロートから本体背面のホーン入り口に繋ぐアダプター内部ですが、
精度が悪く、隙間が出来るので、たっぷりのエポキシ接着剤で蓋をすることにしました。
もう後戻りなしの一発勝負です。

さてユニット外付けでの仮試聴です。

DSCN2455.jpg

「………変な音(汗)」
だっぷりの低音です。
しかし数秒で音が変わっていき、バランスが整っていきます。
この状態では、バッフルとの隙間があるので変な音になるのは当たり前なのですが、
それを差し引いても悪くはないような気がしてきました。
このまま仕上げ行程に入りましょう。

スキャンスピーク用BHのスロート作り

スキャンスピークの高級イメージに合わせてと、考えたスペシャルなパーツ(?)が出来ました。
11年前にも、もっと大きな部品をメインスピーカー用に作りましたが、
こんなに難しかったかなぁ…と難儀な作業です。

DSCN2441.jpg

これは正方形のスロートをスリット型のホーンに繋ぐアダプターですが、
90度の部分が殆ど無いので、ど素人の設計図では、歪みが出てしまいます。
結局、現物合わせで修正をしました。

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実は、このスロートは付け替え式にして、最適値を探すことも考えていたのですが、
もうそんな余裕はないですね。
出たとこ勝負です。

暑さでヨタヨタの組み立て作業

手始めに糸鋸でバッフルの穴明け作業から行いましたが、
見てのとおり、ヨタヨタの酷い状態です。

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暑くて、もうどうでもいいや…なんて気分になります。
右側が裏面で、今回もテーパー処理をしています。

パーツはすべて実物大設計図を実測して板取したはずなのですが、
計測ミスが数カ所あり、継ぎ接ぎをしながらの情けない組み立て作業です。
写真は、空気室を斜め後ろから見たところ。

IMG_1351.jpg

くの字の板が、第1空気室と第2空気室との境界板で、その左右の切り込みが第1スロートです。
下にもあるのでスロートは全部で4つ。それを1つにまとめる後ろの(写真下)四角い穴が第2スロートです。
計算どうり、第2空気室が随分小さくなってしまいましたが、これでいいかどうかは、
自信がありません。
この四角いスロートとホーン本体を繋ぐ管は別パーツとしています。

コンパネのピンとキリ

新作の板取図が出来たので早速ホームセンターでコンパネをカットして貰いました。

DSCN2439.jpg

12mmサブロクを.2枚、吟味して選んだつもりだったのですが、優良品と粗悪品を掴んでしまいました。
どちらも7層合板ですが、手前の色の濃い方は堅くて重く木口は何処を見ても綺麗です。
しかし奥の合板は色白のスカスカで異常に軽く、州もあります。おまけに、車に半日入れていたらグニャグニャに反ってしまいました。ガッカリです。
スピーカーの左右で特性が違っては困るので、上手く取り混ぜて使うことにしました。
前途多難な気がします。
プロフィール

アールefu

Author:アールefu
バックロードホーンに魅せられた自作歴30年のクラフターです。
低コストで高音質な音をリビングで楽しむために日々取り組んでいます。

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