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新作BHのもう一つの狙い

「オメガの会」主催スピーカーコンテスト

今回使用するフルレンジ、AURA SOUNDのNSW2-326-8Aは
随分前に七休さんがトランスミッションラインに納めたラクロというスピーカーで初めて聴きました。
その時のフラットで歪み感のない音に驚かされましたが、
その頃は使いこなせる自信が全くありませんでした。

DSCN3761.jpg

あれから10年を経て、やっとBHに入れてみようと今回踏み切ったわけです。
このユニットにはダンパーが見当たらず、リング状のネオジムマグネットの外側にボイスコイルがあり、
それにセンターキャップのようなチタン製の振動板が逆ドーム状についています。

DSCN3781.jpg

筒抜けになっている裏面からネット越しにライトを当てると、
写真のようにアルミ製ボイスコイルの内側に息抜き穴が見えます。
この場合は息抜き穴と言うよりも放熱効果や軽量化を狙ったものなのでしょうが、
やはりダンパーらしきものは見当たりません。 不思議です。

このユニットをBHにしたかったわけは、フレームの背面開口効率が高いからです。
一般のユニット、特にFE103系だと50.24c㎡の振動面積に対して半分以下の約23c㎡程です。
しかも当たり前のことですが、コーン裏にはフレームに囲まれた空間があります。
この空間をざっと計算してみると容量は36.4ccでした。

この容量をBHの空気室、フレーム裏の開口をスロートと考えるとFxは6.3kHz。

[※ 空気室容量(リットル)=スロート面積×10 /クロスオーバー周波数(Fx)] なので
[ 230/0.0364=6318.68 ]

つまりFE103系のユニットは6.3kHz以下が降下するユニットだと判断できます。
ハイ上がりで低音が出ないのは当たり前ですね。

DSCN3790.jpg

最新のFE103solの特性(上の写真)を見ると確かにそうなっていますから
まともに作るとこうなるのだと思います。

DSCN3783.jpg

写真右側のユニット(FE103M)対策は、
あたかもコーン裏の空気室が広がったように見せて、
擬似的にこのFxを下にずらしてユニット中域の能率を上げてユニット前面の音バランスを変え、歪みもとる。

写真右のユニット(FE107E)対策は
フレーム開口を広げてBHホーンの能率を上げることで
結果的にFxを上に押し上げてバランスをとる手法です。

つまりユニットは予め空気室を持っているのが当たり前で、
今回の2連空気室BHこそ本当の2連動作であって、
今まで作ってきたのは3連空気室といえるかもしれません。

新作の動作を調べることで何か分かるかもしれません。
(あくまでも希望的観測ですが…)
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アールefu

Author:アールefu
バックロードホーンに魅せられた自作歴40年のクラフターです。
低コストで高音質な音をリビングで楽しむために日々取り組んでいます。

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